純ジャパの子供が英ペラに

 今の時代、国際化を止めるのも留学するなと言うのも非現実的なことだとすれば、英語が使えるに越したことはありません。だからといって留学することで英語は身につくものなのでしょうか? 1~2年の滞在で小学校低学年程度の日常会話ができるようになったとしても、日本に戻って話す機会がなくなるとものの見事に忘れてしまいます。それよりも留学しなくてもかなりのレベルまで英語コミュニケーション能力を上げる方法があるということ、その上で留学するなら言語能力の飛躍的な向上が望めるということ、 ちょっぴりためになるかもしれないお話しのはじまりです。

英語教育実践編 その1

 子供の英語教育では本当に苦労しました。学校の授業だけでコミュニケーション能力をつけるのは難しいので、英会話スクールや英語塾等に行く事になりますね。その日から私の戦いがはじまりました。 なんと、レッスン見学させてほしいと言えばダメといわれる。高額な授業料払うのに子供がどんなレッスン受けるのか知る権利あるぞ! 日本人教師を希望すると子供さんにはネイティブ講師がいいと言われる。ばかだねえ~発音なんかテレビでも聞ける今の時代にですよ~ 日本語もろくに話せないネイティブ講師が子供にちゃんと教えられるわけがないのに…週に1~2回通って子供はオウム返しにしゃべるだけで出来るようになると思っているのがこわ―い!

 というわけでスクールで言われたことと正反対のやり方をした結果, 純ジャパの子供はアメリカの一流大学でもOKという英語運用能力を身につけることができました。ABCスタートはもちろん中学生からでした。

英語教育実践編 その2

<赤ちゃん時代〜>

 英語の歌はもちろんのこと、さまざまな国の音楽を聞かせます。ホントのところは親の趣味で聴いてただけなんですが…日本人歌手の多くは若い子でもリズムの感じ方はON・OFでいえばオンなのです。つまりは日本語はオンのリズムに乗ってこそ発音できるわけです。その証拠にロックビートに乗せて歌われる日本語ラップは本来の日本語発音とはいえないですよね。それに英語特有の音やリズム、イントネーションやアクセント、日本語と英語の音域(周波数)の違いなども考えると将来のための大事な時期なのかもしれません 。

<幼児期~小学生時代>

 あいかわらずいろんな国の音楽を聴くだけで英語にかける教育費はまだ0円です。ただひたすら母国語習得に励んでもらいましょう。

<中学時代~>

 さ〜て、ようやくスタート! あちこち駆けずり回り優秀な日本人教師を捜します。先生のレベルは気にしない父兄が多いようですが、大人と違って子供には先生の良し悪しはわからないだけに親の責任は重大かも。つまりは英語に限らず子供の習い事こそハイレベルな先生が必要なんです。ちなみに我が子の場合、ネイティブ講師につくことはなかったですね。耳がよければ教材音源からのネイテイブの発音を聞くだけで真似できますから。それに根拠のないネイティブ信仰からもいいかげん脱却しなくてはネ。

 ところでハイレベルと一言でいうのは簡単なのですが、ここが一番難しいところなんです。英語って言葉、言葉は生きものだと思うんです。英語だけでなく複数の言語ができる、言語センスに優れた先生を捜しましょう。

 というわけでセンスある先生のもとで中学文法を徹底してやれば、その後は子供自身でやっていけます。とはいっても日本人だって高校生ぐらいになって何とか日本語がマスターできるのかな? いえいえこの私だってまだできていません。ってことは日本人でも日本語を1日24時間10年以上かかって身に付けてきたことになるので、英語を本物にするかどうかは、本当はここからがスタート!

英語教育実践編 その3

 それではセンスのある先生ってどんな人? 「センスがある=違いがわかる」と思っています。だからトップクラスを受け持っている先生の個人レッスンにします。この段階でのグループレッスンはお金と時間の無駄遣いだと思います。レッスン料は高くなりますが結果的にはそれが一番安上がりです。そのような先生であれば子供ひとりひとりの日本語能力、バックグラウンドをも視野に入れた指導ノウハウを持っているので、効率の良いレッスンを受けることができます。言語習得にはスピード感も必要(一定レベルに達するまでは)だからです。それからもちろん、子供好きな先生であることはいうまでもありませんが。

 さてさてこのようなレッスンをネイティブ講師に求めるのは無理でしょ!だって日本人教師だからこそ日本人が英語習得する大変さ、その方法もわかるのでちゃんと教えられるのです。英語が母語であるだけでは、話し相手にはなれても言語を系統だてて教えることはできません。楽しくフレンドリーに!がモットーの、日本では英会話スクールでの仕事しかできないようなネイティブ先生ちゃん(?)ではなおさら難しいですよね。

 それでは最後にもうひとつ! レッスンが始まって1~2ヶ月間は親もレッスンを一緒に受けましょう。 スクール側からダメといわれたり、先生自身もいやな顔するようなところは止めた方が良いでしょう。 センスある先生なら必ずと言っていいほど歓迎してくれるはずです。先生がどのように伝え、子供がどう学んでいるのかを親が知ってこそ、家庭での正しいフォロー(子供の可能性を潰すのは素人である母親の場合が多い)もできるというものです。秀才や天才でもない限り、30分位のレッスンを週1~2回では初歩的なことでも身に付けるのは難しいです。子供が波に乗るまで半年ぐらいは親も家庭学習を一緒にするぐらいの気構えでいてください。最初が肝心です。楽しく子供につきあいましょう。

【参考までに】

「危うし!小学校英語 」鳥飼玖美子著

・「『英語公用語』は何が問題か」鳥飼玖美子著

・「英語・愛憎の二百年」(日本人はどうして英語が苦手なの?)鳥飼玖美子